日本は世界一の傘消費大国。約6,500万本のビニール傘が大量に廃棄され、行き着く先は埋め立て処分場です。
大量生産、大量消費。それに伴う環境破壊。その代名詞にビニール傘はなりつつあります。
京都で5代に渡り京和傘の製造という形で傘業界の一端を担う日吉屋にとってもこの問題は他人事ではありません。
和傘は和紙と竹から成る100%自然素材の傘。しかし、昨今その用途は和装時や伝統芸能といった場に限られているのが現状です。
では、日常生活に使える強度の素材とデザインで全く新しい傘は作れないだろうか。
和傘でもなく、洋傘でもない、第3の傘を――
こうした発想から、第3の傘プロジェクトは始まりました。
第3の傘プロジェクトは素材とデザインがなければ始まりません。
ビニールに変わる自然由来の素材でかつ、日常生活に耐えうる丈夫な素材。
夢のような条件をクリアする素材を捜し求めている中、我々はサトウキビから成るバイオプラスティックという全く新しい素材と出会います。
そしてその素材と伝統の技がデザイナーの手に渡り、斬新なデザインの傘が生まれました。
第3の傘の第一歩。ryotenの誕生です。
使い捨てのビニール傘を閉ざして、自然素材の傘を開いてみませんか?
その先にはきっと、緑あふれる世界が待っています。
第3の傘ryoten-最新展示会出展情報
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以下展示会でryotenの展示を行います。
ご来場を心よりお待ちしております。
インターナショナル・ギフトショー2014
2014年2月5日~7日 東京ビッグサイト
http://www.giftshow.co.jp/tigs/77tigsinvitation/
出展ブース:
「第3の傘シリーズ(株式会社日吉屋)」 西3ホール DC-3148
http://www.giftshow.co.jp/tigs/77tigsinvitation/hallwest3_4.htm
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ネットでのご購入はこちらから(日吉屋ショッピングページ)
◆傘の現状
日本では年間1億2~3千万本もの傘が販売されており、これは世界一の消費量です。
そのうち、約50~60%が石油を原料にしたビニール傘であり、毎年大量に海外から輸入されています。
ビニール傘を中心とする洋傘は、製造時においてCO2を排出するだけでなく、主に中国の工場から日本までの長距離輸送で、多くのCO2が排出されています。
それが1年で1億本以上も消費され、安価な為、まだ使える傘であっても大量に廃棄され、しかも、ビニール生地と金属・樹脂部品の分離が困難な為、各自治体では、ほとんどが埋め立て処分にされています。
これらの大量生産・大量消費がいかに資源を浪費し、環境を破壊しているか、私たちはより真摯に受け止める必要があるのではないでしょうか?
◆傘の歴史
日本にはじめて傘が伝来したのは、奈良時代頃の事で、当時の進んだ文明として、仏教やお茶、漢字等と共に中国より伝わりました。
当初は魔除けや権威の象徴として使われていましたが、次第に日本独自の発展を遂げ雨具として使用されるようになり、江戸時代には一般民衆も使う日常生活品として、昭和初期まで使われていました。
洋傘が日本に初めて輸入されたのは江戸時代後期だと言われており、当初は高価な舶来品でした。しかし次第に量産され、広く一般の人々にも広がったのは明治時代以降の事です。
戦後の高度経済成長と共に使用量は急激に増え、1970年代以降の安価なビニール傘の登場後は爆発的になり、私たちは人口と同じ数量の傘を毎年消費するようになってしまいました。
◆Solution
洋傘の利便性に慣れてしまった現代人に、いかに環境に優しく綺麗だからといって昔の和傘を使う事はできません。
しかし、新素材のバイオ・ポリエチレンを採用し、自然素材や伝統技術を活かしながらデザイン化を図る事ができれば、洋傘では無く、和傘でもない、全く新しいコンセプトの「第3の傘」を使ったライフスタイルの転換を図る事が出来るのではないでしょうか。
1億3千万本の消費量を1%転換できれば130万本、10%では1,300万本です。
この転換によるCo2の削減量や、サステイナブルな素材を使う事による環境保全の効果は計り知れません。
第3の傘「Eco&Design Umbrell」では、可能な限り自然素材、エコ素材を採用し、カーボンフリー、サステイナブルなライフスタイルを目指します。
「日本の伝統美+エコロジー+新素材」を「デザイン」する事により、環境に優しいだけではなく、美しさや、かわいさ、格好良さという付加価値を高め、消費者が無理なく、楽しんで使える商品を提案します。
「Eco&Design Umbrell」の代表商品となるべく、2009年より開発を続けております。
2010年度には中小企業庁JAPAN BRAND事業認定、2011年度は京都市「京ものきらめきチャレンジ事業」認定を受け、2012年中の発売を目指して、関係者が協力し開発を進めております。 |